2002.10.24(木)
財賀寺の自然 <秋>
豊川市財賀町観音山 高野山真言宗 陀羅尼山 財賀寺
仁王門には、平安時代末期の作で国の重要文化財である、金剛力士像が収められていま
す。奈良東大寺の金剛力士像に次ぐ大きさで、横綱をまとった姿から力士たちの守り神とさ
れ、名古屋場所に来た力士たちも参拝に訪れるそうです。平成10年に、修理を終えた金剛
力士像が奈良国立博物館より帰郷した際には、横綱貴乃花関の土俵入りも行われています。
仁王門と本堂に続く石段 総檜造りの総本堂
財賀寺は、観音山(400m)の南斜面中腹に位置し、周囲を鬱蒼とした雑木林に囲まれて
います。夜には、ムササビが滑空する姿も見られるそうな。約10haの境内と80haの山林が、
そして、適当な日光と湿度が、様々な動植物をはぐくみ、自然の宝庫と呼ばれる所以です。
仁王門近くの駐車場北側に、紫色の群れをなして咲いていたのは、「セキヤノアキチョ
ウジ関屋秋丁子」。遊歩道に向かって、奥へ奥へと分布を広げています。ガクと花の付き加減
が、微妙にずれた感じで不思議です。また、仁王門を少し下った木陰の道端に、ホトトギス
が一輪ひっそりと咲いていました。これが最後の花のようです。実が一つ出来かかっていま
したが、花一つ実一つ以外、何処を探しても残骸すらありませんでした。チャノキが真っ白
な小さな花を咲かせていました。芯が黄色で、パッと目立って素敵です。けれど、刈り込ま
ないで放って置くと、7〜8mの大木になってしまうそうです。いわゆるあのお茶の木です。
総本堂裏手には、「コウヤボウキ高野箒」がひっそりと咲いていました。目立たない花で
すが、よくよく見るとアザミのようなガクを持った、ピンク色のとても印象的な花ですよ。
高野山で、細くても丈夫でしなやかなこの枝を束ねて、箒にしていたということです。
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コウヤボウキ キク科コウヤボウキ属 |
イヌタデと チヂミザサの花 タデ科イヌタデ属 イネ科チヂミザサ属 |
ノハラアザミ キク科アザミ属 |
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ミズヒキ タデ科ミズヒキ属 |
ホトトギス ユリ科ホトトギス属 |
セキヤノアキチョウジ シソ科ヤマハッカ属 |
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ススキ イネ科ススキ属 |
チャノキ ツバキ科ツバキ属 |
サザンカ ツバキ科ツバキ属 |
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クサギの実 クマツヅラ科クサギ属 |
キンミズヒキの実 バラ科キンミズヒキ属 |
ハナミョウガの実 ツユクサ科ヤブミョウガ属 |
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ヤブランの実 ユリ科ヤブラン属 |
マムシグサの実 サトイモ科テンナンショウ属 |
タケニグサの実 ケシ科タケニグサ属 |