2003.4.22(火)
涼やかに立つ千年の臥龍桜
岐阜県大野郡宮村・臥龍公園

桜の後の建物は大憧寺。臥龍桜は大憧寺境内にあります。

そして寺側から見た臥龍桜。枝張りが良く分かる。

東海北陸道・高鷲付近を通過したのが朝8時頃。気温は10℃を切っていましたが、
途中、雪が道路脇まで残っていて3℃という個所もあったので、一安心しました。飛騨清見で
高速はお終い、158号線で高山市へ向かいます。市内に入ると気温はさらに上がり17℃に。
車は41号線に入り、JR高山本線「飛騨一ノ宮」駅の駐車場に到着。臥龍公園は線路を挟ん
で向かい側ですが、プラットホームにある陸橋を渡って行くことが出来ました。臥龍桜が咲くと
通過する電車は、スピードを落としてアナウンスするそうです。ホームからは、公園全体が一
望のもとに見渡せます。飛騨一ノ宮駅を使って通勤通学する人達は、この桜を通して四季を
見つめてきたのでしょうね。22日付けで、花は七分咲き。穏やかな光の中で桜色に染まって
輝いていました。木の下は一面フサフサの緑の草に覆われて、それが他の一本桜とは印象
を異にしています。根元付近から枝分かれしていて、ずんぐりむっくりした老桜というよりは、
むしろすっきりした感じです。とはいえ、千年という長い時を生きてきた桜ですから、地面に
垂れた枝から発根して独立した木になり、古い枝は朽ち果てて落ちるという変容を遂げてい
ます。かつて龍が臥せているように見えたという桜は、後の斜面を這うように今年も見事に咲
かせます。高さ20m、南北に広がる枝張り30mの江戸彼岸桜で、白がかった花が美しい。
 
左、途切れた枝。首の部分だったそうです。右、臥龍桜の花房。
 
左、臥龍桜の花。右は子孫と思われる桜の花。これは近くで撮ることが出来ました。
公園の木全てが臥龍の子孫ではなく、他の種類も植えられているとか。
下呂では、臥龍桜の子孫を譲り受け「龍神桜」と命名して育てているそうな。