2005.5.11(水)
とっておきの花X
<ギンリョウソウ>
銀竜草(別名ユウレイタケ幽霊茸) イチヤクソウ科ギンリョウソウ属
インディアンのパイプIndian pipeやワックス・フラワ−Waxflowerの呼び名も。中国名は水晶蘭。

点々と群生するギンリョウソウ。豊川市財賀町・財賀寺 4/25

植物は生産者といわれます。太陽の光(エネルギー)を利用し、空気中の二酸化炭素と根から吸収した水を原料として、でんぷん等
養分を作り酸素をはき出します。自分で養分を作りだすことができるのは、植物だけが持っている特別な力です。けれど、葉緑素がない為に
光合成が行えず、自らは全く栄養分を生産することが出来ない腐生植物( 中でも高等な被子植物 )は、根に共棲している菌類が、落ち葉
等有機物を分解して得た栄養を 吸収することで生育します。自然の叡智は無限ですね。同じ腐生植物に、ラン科のツチアケビがあります。
ギンリョウソウは、山地の薄暗いやや湿り気のある腐葉土の上に生える、 ヒラヒラした鱗片葉を持った透き通るような白い腐生植物で
す。草丈5〜20cm程で、花は円柱状の茎の頭部に筒状鐘形がひとつ、枯葉の中から小枝を押し上げ、俯きかげんに咲きます。動物的な雰
囲気を持った花で、元気そうで無事に咲いてるねと、話しかけたくなります。毎年5月になると、ギンリョウソウに会いに財賀寺へ出かけます。

4/18・25、5/11に撮った写真から選んで並べてみました。右下の写真は拡大画像あり。

萼片は1〜3枚、花は円柱状の茎の頭部に筒状鐘形がひとつ。花弁は3〜5枚。紫色を帯びた雌しべの周りに黄色い雄しべが10本。
茎に葉が退化した鱗片が互生して10〜20枚つく。高さ5〜20cm程で、花期は5月〜8月。被子植物で合弁花。多年草。

果実は白く球形で水分を多く含み、茎が倒れるとつぶれ、中の種子が散らばる・・。倒れているけれど、まだ熟していなかった?