2010.7.14(水)

ハスの咲く池で

岡崎市伊賀町東郷中86 伊賀八幡宮
 伊賀八幡宮は、岡崎城の北約2km程の所にあります。梅雨明け間近な小雨降る平日、39号線沿いのバス停脇の小さな駐
車場から、第一・第二鳥居を潜って参道を100m程歩きます。伊賀川に架かる朱塗りの橋を渡ると、石の鳥居と石の太鼓橋そして
随神門の全容が、眼前に現れます。文明2年(1470)、松平4代当主親忠が、松平家の氏神として、武運長久・子孫繁栄を祈願す
る為に、社を三重県の伊賀より三河国額田郡井田村へ移したのが始まり。伊賀八幡宮と号して、地名も伊賀と改められました。家
康はその松平家9代当主になります。朝廷より徳川姓を認められ、三河守に任ぜられた家康は、慶長16年(1611)に本殿を造営。
寛永13年(1636)には、3代将軍家光が、本殿に増設する格好で、幣殿と拝殿を造営し、現在の権現造りの社殿になったのです。

 時は昼過ぎで、閉じかかる花も。バカンと開いてしまったものは、いずれ散ってしまう花。この蕾、明日には咲くだろうか。石の
鳥居、さらに蓮に埋もれる彫刻を施された石の神橋、左手の赤い随神門、その後方にチラリと見える拝殿( 奥の幣殿・本殿も )総て
国の重要文化財です。随神門( 随身門 )は、神域に邪悪なものが入るのを防ぐ守り神を祭る門。お寺の仁王門のようなものです。

 放生池(ほうじょうち)はすっかり蓮で埋め尽くされています。よくよく見ると、花後の花床(かしょう 花托とも)がたくさんあり
ます。蓮の種は、この花床の穴の中で育ちます。成熟してくると、色も褐色となり、全体に大きくなって、穴も開いてきます。蜂の巣
のようなので、「蜂巣ハチス」。ハチスのチが抜けて、ハス。「蓮ハス」の字は種子が連なって付くという漢名が当てられたようです。
蓮 ハス科ハス属





ハスの葉に止まったオオシオカラトンボ。最初に撮り損なって粘った成果♪ 昆虫を狙う子カマキリ。キャーキャー騒ぐ人間達に邪魔されてる?





「君が代」に歌われた「さざれ石」と書かれています。署名された徳川恒孝氏は、徳川宗家第18代当主です。岐阜県春日村産。
さざれ石(細石)は、石灰質角礫岩といわれます。石灰石が、長い年月の間に雨水で溶解され、その時に生じた粘着力の強い乳状液
(鍾乳石と同質)が周囲の小石を凝結します。こうして、悠久の時を経て次第に大きくなったものです。ここの石は個々の塊が大きい?