2011.11.1(火)
晩秋の御射鹿池
長野県茅野市豊平
八ヶ岳を正面に見ながら、湯道街道・191号線を奥蓼科温泉郷方面へ。着いたのはお昼少し前。今にして思えば、
この時が一番の水鏡状態でした。恐らく絶景ポイントであろう堤へは、安全面からか、立ち入り禁止になっていました。
穏やかな天候ではありましたが、正午の太陽が照りつけます。白樺は水底に葉を落とし、水際に落葉松の細い葉が漂います。
水辺から木が立ち並び、遮る物が無く、水面に映る景色も確かに素晴らしい。一週間前が紅葉の見頃だったようです。本当に残念。
御射鹿池は、東山魁夷の「緑響く」のモデルになった場所として知られますが、一目で見渡せる程の大きさの人工の農業用
溜池です。すっかり茶色くなった落葉松が水面に色を落とします。そう落葉松。ふいに、今は思い出となったメロディーが蘇る。
落葉松の秋の雨に わたしの手が濡れる 落葉松の夜の雨に わたしの心が濡れる
落葉松の陽のある雨に わたしの想い出が濡れる 落葉松の小鳥の雨に わたしの乾いた眼が濡れる
合唱曲「落葉松」 野上彰作詞 小林秀雄作曲
メギの紅葉した葉と真っ赤な実と。鋭いトゲがあります。で、別名コトリトマラズ(小鳥止まらず)またはヨロイドオシ(鎧通し)。
枝を乾燥させた生薬は、目の充血に効くそうです。赤い実は、果実酒やジャムにもなるらしい。 目木 メギ科メギ属
蓼科はもう晩秋です。眩しい太陽と、やわらかく高く広がる空と、雲と、落葉松と。さて、池を後にして、次なる目的地「車山」へ。