2009.3.11(水)

阿智村 座禅草群生地で

長野県下伊那郡阿智村伍和ごか原の平
壮大な南アルプスを背景に杉や檜の林の中に、原の平の座禅草の群生地があります。去年と1週間違うだけで、まったく雪も無く、
座禅草もほぼ見頃といえるでしょうか。151号線と64号線を経由して伍和に来る途中、阿南町付近で道脇に少し見かけたくらいです。

林の中や周囲に木道や小道が作られていますが、お目当ての座禅草は、あっちこっち好きな方向を向いて咲いているので、
小道を行きつ戻りつしながら撮影しました。林の中で見かけた大きな巣箱はどうやらフクロウのための物らしいと後で分かりました。

 座禅草は発熱植物です。3月から4月にかけて、褐色の仏炎苞(ぶつえんほう)に覆われた肉穂花序(にくすいかじょ)に、たくさんの
白い小さな花を付けます。1週間程の花期(雌期)の後、花粉を出す雄期に変わります。この花期の時に発熱し(20℃以上に)、氷点
下でも雪を溶かして姿を現します。同時に独特の臭気を出して、ハエ類をおびき寄せるとか。全草に臭気がある為に、英語ではスカ
ンク・キャベツと呼ばれます。ハスなども発熱植物です。ちなみに水芭蕉は発熱しません。           サトイモ科ザゼンソウ属







<寺尾の福寿草自生地へ移動して>
福寿草はほぼ満開。民家へ続く道と小さな川に挟まれた、土手状の斜面のあちこちに咲いています。梅の花がちらほら見えます。
福寿草 キンポウゲ科フクジュソウ属

歩道からは距離がある上に、斜面の花はみんなあっちの方向を見ているものばかり。お〜い、と声をかけたら、振り向かないか。

道脇に咲いていました。 こちらは、原の平の座禅草の群生地周辺で咲いていた株です。





<伍和からの南アルプス>
左端に薄く仙丈ヶ岳、中央に塩見岳、真っ白に輝くのは赤石岳・大沢岳・聖岳。原の平から寺尾へ移動中に、目の前に広がった風景です。

左端が仙丈ヶ岳3033m、中央の左は北岳3193m、右は間ノ岳3189m。濃鳥岳3025mがあって、右端が塩見岳3052m。原の平・座禅草駐車場より。

左端が悪沢岳3141m、中央左奥が赤石岳3120m、手前が大沢岳2819m。中盛丸山2807mと続いて、兎岳2799m、聖岳3013m。駐車場より。